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こころの健康に参考になる本の紹介 カウマンの本棚㉒
「あなたの職場を憂鬱にする人たち」
舟木彩乃 著
インターナショナル新書(25.10.12発行 本体880円)
「あなたの職場に「この人さえいなければ・・・」という人はいないでしょ
うか?ビジネスパーソンにとって、仕事の働きやすさの9割は人間関係で決ま
ります。そして、残念ながら、自分が慎重に選んだ職場でも、「この人さえい
なければ、もっとストレスなく仕事ができるのに」という人がいるものです」
著者は、メンタルヘルスの専門家で、職場で悩みを抱える人たちのカウンセ
ラーを長くやってきた方で、具体的な事例が豊富で、またよく分類されている
ので、わかりやすいです。今現在悩みがある人は、該当しそうなページだけで
も読めば、即効性があると思います。心理学的テクニックも散りばめられてい
て参考になります。
〇「嫌悪の報復性」いう関係性があります。自分が苦手と思う相手に、いつの
まにかネガティブな感情が伝わっていて、気まずい関係になることがありま
す。そうすると、自分が苦手意識を抱いている相手が、自分に対して、同じよ
うにネガティブな感情を抱くことになります。その逆パターンとして、自分が 好意を持つと相手も好意を持ってくれる「好意の返応性」という関係性が生まれることもあります(p31)
〇ASD(自閉症スペクトラム)が疑われる上司への対応法(p44)
・発達障害グレーゾーンの特性について理解する
・報告するときは結論から述べるようにしよう
・仕事の完成について事前にすり合わせておく
・上司の言い方に傷ついた場合「私は、・・・という言葉に傷ついた」と伝える
〇「自己愛性パーソナリティ障害」を持つ人は「特別な自分は注目、称賛されるべきであり、特別な計らいがあって当然だ」という特権意識を持っています。また、対人関係においては、他人への共感力が欠如しており、常に「勝ち負け」で判断する傾向があります。
他者との比較に敏感なことから、自分より格下だと思う相手が自分よりめだったり、活躍したりすると、激しく嫉妬したり、強い競争心を抱くことになります。
これほどまでに自己中心的になるのは、等身大の自分自身を愛せないという「病理的な自己愛」を根幹に持っているからだといえます(P63)
〇固定観念が強い人と働くことになった場合、ある程度はマイペースを貫くことが必要です。自分の中で、できること、できないことの境界を決めて、できる範囲を超えた要求をされた場合は、断る勇気が必要になります。もし直接上司に断ることが難しい場合は、その上の上司などにも相談するべきです。真面目で、「全てか、無か思考」(認知の歪みの一つであり、白黒はっきりさせようとする傾向の思考パターン)の持ち主は要注意です(p94)
〇不快な状況を、自分に都合よく解釈しようとする心理を「認知的不協和」といいます。例えばイソップ童話の「酸っぱいブドウ」がよく引用されます(p103)
〇普通に付き合っていると、なかなかわからないことも多い「境界性パーソナリティ障害」という精神症患が隠れていることがあります。これは女性に多く、20~30代の若い年齢が患者数のピークです。
気分の浮き沈みが激しく、情緒面が不安定で、リストカットや過量服薬で救急受診を繰り返すこともあります。警戒性パーソナリティ障害と言う診断名はつかなくても、これに近い特徴を持つ人は一定数いて「頼りにされたら、喜びそうな人」を見つけては取り入っていく傾向があります。しかし、頼っている相手との適切な距離感がつかめず、やがて不安定な人間関係になって行くことが多いようです。警戒性パーソナリティ障害が疑われている人への対処方法としては、まずは直属の上司が取り込まれないようにすることが肝心です(p124)
〇従来型うつ病の特徴は意欲や食欲の低下、抑うつ状態が続くなどですが、「新型うつ」というのは、仕事以外では元気で、旅行やスポーツなどを楽しむことができます。「自分の能力を認めてもらえない」や「自分のスキルを活かせる仕事を任せてもらえない」など、他責的な発想をする傾向があるのも特徴です。新型うつ病は単に性格の問題と見られがちですが、本人は抑うつ状態や意欲の低下などの症状を実際に体験しています。そのため、精神科を受診すると、うつ病と診断されることもあります(p137)
〇 憂うつにされないためのスキル(p144)
・使える心理学の知識やテクニックを身に付けて自分自身の「受け止め方」や「考え方」を変えることです。
➀ストレスを正しく理解する
②首尾一貫感覚で心を整える
③認知行動療法で思考のクセを正す
④お互いの「準拠枠」を確かめ合う
⑤アサーティブな表現で対等な関係をめざす
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」ということですね。でも、「己を知る」というのが難しいのです。大抵の方は「自分は普通だ」と思っていますから。