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こころの健康に参考になる本の紹介 カウマンの本棚⑳

            「「好き」を言語化する技術」

 

                                三浦香帆 著

                       ディスカヴァー携書(24.7.31発行 本体1200円)

 

                       著者がいう「好き」とは「押し」のことです。ただし、対象は、好

                      きな漫画、アニメ、映画、小説、ゲーム、もちろんアイドル、俳優、

                      バンド、そのライブ、舞台、試合などが含まれた広い意味での「押

                      し」ということです。だったら、押しの1つや2つは誰にでもありま

                      すよね。

                       そしてその「押し」のすばらしさをどうやって言語化して他人に伝

                      えるかが、この本のテーマなのですが、気持ちを言語化するというの

                      は、対話の基本ですし、自己理解の必須でもあります。

                       言語化に必要なものは語彙力でも観察力、分析力でもなくて、「自

                      分の感想を言葉にするちょっとしたコツ」だといいます。感想なら誰

                      にもある、なら誰にでも言語化して発信者になれる、ということで

                      す。

                       単に発信者になれるだけでなく、「押しを好きになった自分への理

                      解が深まる」「押しを語ることは、あなた自身の人生を語ることでも

                      ある」「押しの魅力を伝えることは、自分の人生を愛すること」とい

                      うのが、深いところです。対話で相手に気持ちを伝えたい場合でも、

                      まずは自分が何を感じているのかの理解が必要であるのと同じです。

 そのコツですが、

➀「自分だけの感情」が一番大切 =他人の言葉に支配されない

 まっさきに自分の感想をメモする

 メモは孤独に自由にとる

 自分の感想が降り積もっていった先に、あなたのオリジナルな言葉がつくられる

②文章に必要なのは「工夫しようとする志」「工夫の量」

③妄想を広げて感想を生みだす

④言語化とは、細分化のこと

 「具体例が細かければ細かいほど、ほかの人と違う感想になりやすい。もちろん、無理に他人と違う感想をいう必要はない。それでも、あなた個人のオリジナリティある感想が書けた方が、あなたが書く理由があるんじゃないですか?

 「感想だけでなく、この世のあらゆる言語化はまず細分化が必要です。言語化というと、何かをそっくりそのまま言い換える表現のように思われますが、違います。言語化とは「どこが」どうだったのかを、細分化してそれぞれを言葉にしていく作業なのです」(p82) カウンセリングでもクライアントの感情を細分化して聴くことが基本的態度で同じなんですね。

⑤面白さとは「共感」か「驚き」である

「共感」=自分の体験との共通点を探す。自分が好きなものとの共通点を探す。

「驚き」=どこが新しいと感じるのか考える

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