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こころの健康に参考になる本の紹介 カウマンの本棚1⑲
「マウントを取らずにはいられない人」
片田珠美 著
PHP新書(25.5.29発行 本体1000円)
マウントとは、「マウンティング(mounting)の略語であり、社会的
順位に置いて、自分の方が他人よりも上位であることを確認する行為を指
す。我々は他人に対して自分がどの位置に居るのかを無意識のうちに測定
しており、折に触れて自分自身の優位性を誇示する。その根底には、他人
を自分より下位に置きたいという欲望が潜んでいる。この欲望は程度の
差はあれ誰の胸中にも潜んでいて、それが強い人ほどマウントを取る。
当然、マウントには相手を自分の思い通りに支配しようとしたり、相
手の価値を否定して見下したりすることがつきものだ。支配されるにせ
よ、見下されるにせよ、やられた側は屈辱を味わうだろう。さらに何かを
強要されるような実害もこうむりかねない(p16)
なぜ、マウントを取らずにはいられないのか。まず何よりも、自分が相
手に対して優位な立場に立っていると実感し、それを相手にも思い知らせ
ることは強い快感をもたらす。マウントを取ると気持ちがいいからこそ繰
り返すわけで、この傾向は強い自己愛の持ち主ほど顕著に認められる。
また、相手より優位に立てば、職場でも家庭でも何かと都合がいい。自分の方が「上」と示すことによって嫌な仕事を押し付けたり、少々無理筋の要求でも通したり、こちらには落ち度がないかのように装ったりできるだろう。こういうことは、自分がそれをやった側であれ、やられた側であれ、誰にでも経験があるはずだ。だから、マウントを取れば何かしら得をすることがあると思い込んでいる人は少なからず存在する。
もっとも、快感や利得といったポジティブな理由だけでマウントを取るわけではない。なかには承認要求が満たされず「自分は本来ならもっと認められてしかるべきなのに、誰も認めてくれない」と不満と怒りを募らせているが故にマウントを取る人もいる(p17)
三つのタイプ別対処法
A 自慢称賛型 自慢ばかりして、周囲の称賛を求めるので、うっとうしく感じるかもしれないが、実害は一番少ない。このタイプは承認要求が人一倍強いのに認めてもらえなくて苛立ち、微妙なコンプレックスを抱えていることが多い。基本的には「マウントさせてあげる」というスタンスでいい。「豚もおだてりゃ木に登る」ということわざを思い出しながら「すごいですね」と言っておいてはどうか。
B 操作支援型 支配要求が強く、マウントを取って自分の方が「上」である事を誇示しながら相手を思い通りに操作しようとする。厄介な仕事を押し付けたり、理不尽な要求を通そうしたりすることもあるので、警戒しなければならない。対処する上で大切なのは、言いなりにはならないときっぱり示すことだ。ここまでは許容できるが、それ以上は受け入れられないという線引きを明確に示しておかなければ、向こうにとって都合のいい「道具」として利用されかねない。
C 価値否定型 相手の価値を否定することによって、自身の相対的優位性を高めようとする。三つのタイプのうちで一番悪質であり、用心が必要だ。とくに利得もないのに、ただ相手をおとしめようとするからだ。その根底には、往々にして強い羨望と嫉妬が潜んでいる。場合によっては、相手を引きずりおろしたいという悪意が渦巻いていることさえある。このようなどす黒い感情に突き動かされている人物が取るマウントに日日さらされていて、心身に不調をきたした事例は多い。どうにもならなければ、最終的には退職や離婚という形で逃げるしかないのかもしれない。(p34)
36ページからは、職場、家庭に分けて、事例がたくさん紹介されています。それぞれに対処法の記載もありますが、基本的には「逃げるか、戦うか」の選択になります。相手を変えることは基本できませんからね。
