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こころの健康に参考になる本の紹介 カウマンの本棚⑰
「なぜ」と聞かない質問術」
中田豊一 著 ダイヤモンド社(25.3.4発行 本体1640円)
この世の問題のほとんどは、事実の誤認から生じます。で
は、事実を正確にとらえるには、どうすればよいのでしょう。
一言で言えば、正しく問えばいいのです。当たり前のことで
すが。問いには良い問いと、良くない問いがあります。
「なぜですか?」という質問を、私たちはたいへんよく使い
ます。でも、この「なぜ?」は最も良くない質問の一つです。
「なぜ?」では、真実 が見えてこない(思い込みを引き出す
だけ)、あるいは言い訳を強要するから。
「~はどうでした?」も相手に負担をかけるだけ(何を聞か
れているのか考える必要が生じる)
そこで、まぎれることがない、簡単な事実確認の質問をし
よう、というのが著者の主張です。
〇簡単な事実を聞く質問を積み重ねていく中で、相手の現実
を浮かびあがらせることができる(p89)
〇事実質問とは、答えが一つに絞られる質問である。具体的
には「いつ」「どこで」「だれが」「いくら」「いくつ」(p92)
〇 中でも「いつ」質問が最強で、すべての質問の最初を「いつ」にすべき(p107)
〇事実質問は思い出すだけで答えられるという。その性質上、すばやく、正確に答えやすいので、相手も答えているうちに自信がついてきます。同時に、そういうことを聞いてくれている相手に対する信頼感が無意識のうちに増してくる。(事実質問で相手の自己肯定感を高める)(p174)
〇問題・課題はこちらが解決するものではない。当事者がそれを行うよう促し、行えるよう支援するものである。「解決はしてはいけない、させるもの」(p185)
〇相手の回答を自分の言葉で言い直すのは厳禁(p205)
〇「信じて待つ」は事実質問の分析と解決の公式における最も重要な心得であり、私の座右の銘でもあります。
「変化は内側から起こる。外部者は信じて待つのみ」「人は自分で見つけたもの以外は、ほとんど忘れる」当事者の「気づき」こそが「行動変化」のための大きなエネルギーとなるのです。
「聞いたことは忘れる。見たことは覚えている。やったことは身に付く。見つけたことは使う。
この辺は、カウンセラーの基本姿勢と同じで、たいへん共感したところです。
