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こころの健康に参考になる本の紹介 カウマンの本棚⑧
「心の不調の9割は食事で治る」 溝口 徹 著
フォレスト出版(21.4.26発行 本体900円)
特定の病気ではないが、心身に不調の自覚症状がある状態。これを「不
定愁訴」(ふていしゅうそ)という。主な症状は次のようなものだ。
・気分が落ち込みやすくなる
・不安や緊張がしやすくなる
・なぜか食欲がな
・だるさを感じる
・イライラしたり、動悸がする
・やる気が出ない
そして、この不定愁訴の9割は自律神経が乱れている状態であり、それら
がひどくなると自律神経失調症になると考えられる。本書ではこの自律神
経の乱れのことを「心の不調」と呼ぶことにする。
自律神経のバランスを安定させる方法は様々ある。よく紹介されるの
は、休息を取る、お風呂に入る、睡眠をとる、リラックスする音楽を聴
く、などだ。多くの場合、興奮系の交感神経が優位になっているため、抑
制系の副交感神経を優位にしようと主張される。しかし、このやり方では
根本的な解決にならない。自立神経のバランスを回復するためには、食事
を改善することが必要になる。心の不調の9割は食事改善で治る。その食事とは血糖と腸を整えることがポイントになってくる。食事と習慣の改善で、自立神経は整い、心の不調も改善して行くはずだ。具体的には、
・心が落ち着いた状態を保ちストレスが軽減される
・イライラしたり、怒ったりすることが減る
・不安や緊張を感じることが減る
・気分の落ち込みややる気の低下が改善
・よく眠れるようになる
・だるさが解消され、肥満も解消される
・免疫力が高まる
実際、これまで多くの患者さんが本書で紹介する食事を実践したところ、自立神経の改善だけに止まらず、肥満やうつ、不要な薬から抜け出せている。
というこです。確かに人は食べているもので、できている。どのような食事、栄養素を摂ることで体や心がどう変化するのかは関係がありそうですね。
では、もう少し、要点をまとめてみます。
1.特に気を付けるのは、血糖値を安定させること、と腸内環境を整えること
2.そのために、注目する栄養素は、①ビタミンB群 ②ビタミンC ③ビタミンD ④鉄 ⑤脂質 ⑥カルシウム、マグネシウム、亜鉛
3.心の不調を改善する食事の4つのポイント。
①血糖値の急上昇を起こさないようにする
食材に糖質が含まれているか、含まれていないかを考えてほしい。そのとき大切なのは甘いか甘くないではなく糖質の量で見ることだ。糖質の多さという点では、果物が盲点となる、要注意。どうしても甘さが口に欲しいなら、ココナッツバターを小さじ一杯程度舐めるのがお勧めだ。
②同じ種類のたんぱく質を3日以上連続摂らない
注意が必要なのは、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳タンパク質。牛乳を飲まない日を設けても、その日にヨーグルトやチーズを食べてしまうと、結局乳たんぱくが入ってしまう。女性で貧血気味の人は鉄の含有量が多い赤い肉を多く食べて欲しい。
③腸を整えるような食材を選ぶ
葉物野菜やナッツ類で食物繊維を摂る。食物繊維を取るコツは熱を加えることである。
④脂質のバランスを考える
オメガ3系の油は加熱せずに食べる。トランス脂肪酸を含むマーガリンは極力控える。
日常の食事は、バランスに気を付け、体調不良時に原因を考えるときには、不足している栄養素がないか もチェックしてみるのがいいように思いました。